

BioWhittaker™ 専門培地
UltraMEM™ 低血清培地
無血清培地
UltraMEM™ 低血清培地は、血清濃度を減少させた上で、いくつかの接着依存的な細胞型の成長と維持を促すことを目的とした既知組成の培地です(表参照)。2~4%の血 清を補うことにより、UltraMEM™ 培地の増殖能は、標準培地に10%の胎仔ウシ血清を補った場合と同等、またそれ以上になります。大抵の場合では馴化を必要としません。何度か継代すること により、血清濃度をさらに低下させることができます(<2%)。加えて、コンフルエントな状態を最小量の血清(≤1%)、または無血清状態で維持可 能です。インスリン、トランスフェリン、セレン、エタノールアミン(ITSまたは ITES)[各カタログ番号:17-838Z, 17-839Z]を基本培地に加えることにより、UltraMEM™ 培地における増殖能をさらに高めることが可能です。
UltraMEM™ 低血清培地は、L-グルタミンを含まないタンパク質フリー基本培地と ITES を補った完全低タンパク質培地の2種類あります。組換え型ヒトインスリンまたはトランスフェリンは、完全培地の中で唯一のタンパク質成分であり、総濃度 20 μg/ml で存在します。
仕様
- 接着依存的な細胞型の増殖とメンテナンス
2℃ – 8℃
UltraMEM™ 培地による低血清で培養可能な細胞の代表例 | ||
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細胞型 | 推奨するUltraMEM™1 | 推奨する血清濃度(%) |
倍数体 | ||
CEF、トリ線維芽細胞 | ITS/ITES 含む | 2% FBS |
WI-38、ヒト線維芽細胞 | ITES 含む/含まない | 3% FBS |
RHMK、サル肝臓 | ITS/ITES 含む/含まない | 2 – 4% FBS |
MRC-5、ヒト線維芽細胞 | ITS/ITES 含む | 3% FBS |
RK、ウサギ肝臓 | ITS/ITES 含む | 3% FBS |
BGMK、サル肝臓 | ITS/ITES 含む | 2 – 3% FBS |
HEL、ヒト線維芽細胞 | ITS/ITES 含む | 2 – 3% FBS |
CMK、サル肝臓 | ITS/ITES 含む | 3 – 4% FBS |
異数体 | ||
RD、ヒト肉腫 | ITS/ITES 含まない | 3 – 4% FBS |
VERO、サル肝臓 | ITS/ITES 含む/含まない | 3% FBS |
CRFK、ネコ肝臓 | ITS/ITES 含む | 2 – 3% FBS |
L929、マウス線維芽細胞 | ITS/ITES 含む/含まない | 4% FBS |
MDCK、イヌ肝臓 | ITS/ITES 含む | 2 – 3% FBS |
McCOY、マウス線維芽細胞 | ITS/ITES 含む | 4% FBS |
3T3、マウス線維芽細胞 | ITS/ITES 含む | 3 – 4% FBS |
CHO-K1、ハムスター卵巣 | ITS/ITES 含む | 3% FBS |
PK-15、ブタ肝臓 | ITS/ITES 含む | 3 – 4% FBS |
MK2、サル肝臓 | ITS/ITES 含む/含まない | 3 – 4% FBS |
ITS/ITESは凍結不可。冷蔵保存 (2℃ – 8℃) で一ヶ月保存可能。ITS/ITESはどちらか一方を添加する。以下の細胞ではFBSはSerumSupreme (Cat. No. 14-492F) に置き換えることが可能: CRFK,MDCK, 3T#, CHO-K1, PK 15, BGMK, MK2.